電子帳簿保存法のイベント会社対応|電子取引データを案件別に保存
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電子帳簿保存法のイベント会社対応|電子取引データを案件別に保存

2026年8月26日19分で読める

電子帳簿保存法へのイベント会社の対応は、メールやチャットで授受した取引データを放置せず、原データのまま案件IDと取引先へ結び付けて保存する運用から始めます。

電子取引データの案件別保存とは、電子的に授受した注文・見積・請求・領収等のデータを、受領経路と案件の対応が追える状態で保存することです。

少人数のイベント制作会社では、見積が担当者のメール、請求書PDFがチャット、領収データが現場担当のスマートフォンへ届くことがあります。会計処理時にファイルだけ集めても、誰がどの取引で受け取り、差替えがあったかを追えなければ、案件証憑との照合が難しくなります。

本記事では、電子帳簿保存法7条を入口に、電子取引・紙スキャン・自社作成の違い、受領チャネルから案件へ原データを回収する方法を整理します。イベントHUBで証憑と取引状態を結ぶ際にも使える実務の型です。

電子取引データは原データと案件を結ぶ

fig1:メール・チャット等の受領経路から原データを案件IDへ集約するフロー
fig1:メール・チャット等の受領経路から原データを案件IDへ集約するフロー

イベント会社の実務では、電子取引データをどこで授受しているかを先に洗い出します。フリーランス新法の発注者対応で交付・受領した発注情報も、取引データとしての保存要否を別に確認します。

電子帳簿保存法7条の入口を確認する

電子帳簿保存法7条は、所得税または法人税に係る保存義務者が電子取引を行った場合、財務省令で定めるところにより、その電子取引の取引情報に係る電磁的記録を保存しなければならないと定めています(電子帳簿保存法7条、2026-08-06確認)。

運用の入口は、注文、見積、請求、領収などの取引情報を電子的に授受した経路と原データを特定することです。メール本文、添付PDF、チャット上のファイル、ウェブサービスから取得したデータなど、案件で使うチャネルを一覧にします。

細目は国税庁の現行案内で確認する

電子帳簿保存法7条の本文は、保存義務の入口を定め、具体的な方法を財務省令へ委ねています(電子帳簿保存法7条、2026-08-06確認)。保存期間、検索要件、改ざん防止措置、猶予措置などの細目を、条文本文だけから数値化しません。

自社の申告区分、システム、事務処理規程、取引規模によって必要な確認が変わるため、運用開始時と制度改正時に国税庁の現行案内を確認し、顧問税理士へ相談します。案件IDを付ける運用と、法定要件を満たす保存方法は分けて評価します。

受領経路文書種別原データ案件ID取引先受領日保存状態担当
メール見積本文・添付付与済み登録済み記録済み保存済み制作担当
チャット請求書PDF添付ファイル未付与確認中記録待ち未回収現場担当
スマートフォン電子領収データ受領データ付与済み登録済み記録済み差替え確認中経理担当

電子取引・紙スキャン・自社作成を比較する

fig2:電子取引データ・紙書類のスキャン・自社作成書類の取得元と原本を比べる図
fig2:電子取引データ・紙書類のスキャン・自社作成書類の取得元と原本を比べる図

「デジタルで保管している」という状態だけでは、文書群の違いが分かりません。電子的に授受した取引データ、紙で受け取ってスキャンした書類、自社が作成した書類を取得元と原本から区分します。

授受経路と原データを区別する

電子取引データは相手と電子的に授受した取引情報、紙スキャンは紙で受け取った書類を画像化したもの、自社作成書類は自社が見積・請求等を作成した記録です。電子帳簿保存法4条は自社で一貫して電子作成する国税関係書類や紙書類のスキャナ保存、7条は電子取引を扱います(電子帳簿保存法4条・7条、2026-08-06確認)。

たとえば相手からメールで届いた請求書PDFを印刷して再スキャンすると、授受した原データとの関係が分かりにくくなります。受領したPDF、メール本文、受領日時を保ち、社内処理用の変換物とは区別します。

メール・チャット・スマートフォンの分断を洗い出す

イベント制作の情報共有で使う連絡チャネルを一覧にし、どの文書がどこへ届くかを確認します。個人メール、グループチャット、スマートフォンのアプリ、取引先のポータルなど、案件外へ残りやすい入口を重点的に見ます。

チャネルごとに、受領担当、案件への移管方法、移管期限、原データの保持、退職・端末変更時の引継ぎを決めます。自動転送や連携を使う場合も、取込失敗と重複を検知できる状態を置きます。

文書群取得元原本・原データ案件との結び方別途確認する点
電子取引データ相手との電子授受受領した電子データ取引・受領経路へ接続電子取引の保存要件
紙書類のスキャン紙で受領紙書類スキャン版と紙を対応スキャナ保存の要件
自社作成書類自社システム作成記録発行先・発行版へ接続電子作成書類の扱い

受領経路から案件へ回収する

fig3:受領チャネルと文書種別の登録から原データを案件IDへ結ぶ回収手順
fig3:受領チャネルと文書種別の登録から原データを案件IDへ結ぶ回収手順

回収運用では、ファイルを一つのフォルダへ移すだけでなく、受領経路、取引先、文書種別、日付、案件を記録します。イベントの立替経費・稼働時間の精算管理で扱う現場経費も、電子受領の経路を確認します。

Step 1 受領チャネルと文書種別を登録する

メールアドレス、チャットグループ、スマートフォンアプリ、取引先ポータルなど、取引データが届くチャネルを登録します。各チャネルへ文書種別、利用者、管理者、案件への回収方法、アクセス権限を対応させます。

注文、見積、発注、請求、領収、取消・返金など、案件で授受する文書種別を定義します。「その他」へ集めすぎず、見積から請求・支払へ対応を追える粒度にします。

Step 2 原データを案件IDへ結び付ける

受領した原データを改変せず保持し、案件ID、取引先、文書種別、受領日、受領者、受領経路を付けます。メールでは本文と添付、チャットではメッセージと添付の関係を保ち、ファイル名だけでは失われる文脈を残します。

案件不明のデータは共通置場へ放置せず、確認担当と期限を設定します。案件へ結び付いた後は、見積ID・発注ID・請求IDなど、前後の取引記録へ参照を渡します。

見積・請求・支払状態と照合する

fig4:取引先・金額・日付・案件と原データの未回収・重複・差替えを追う証憑台帳
fig4:取引先・金額・日付・案件と原データの未回収・重複・差替えを追う証憑台帳

イベントHUBでは、保存ファイルを置くだけでなく、見積、発注、請求、支払の状態と照合します。イベント請求書のインボイス対応で確認する記載事項と、電子取引データの保存状態は別欄にします。

取引先・金額・日付・案件を対応させる

原データから、取引先、取引日、金額、文書番号、対象案件を確認し、案件台帳の見積・発注・請求と対応させます。原データに案件名がない場合は、発注内容や担当者の確認から案件を特定し、その確認履歴を残します。

同じ請求書がメールとチャットの両方へ届く場合、一方を無断で削除せず、同一データの受領経路として関連付けます。金額や振込先が異なる版は単なる重複にせず、差替えの正当性を取引先へ確認します。

未回収・重複・差替えを状態で追う

状態は、受領、未回収、案件不明、重複候補、差替え確認中、確定、支払照合済みなどに分けます。月末に担当者へ一斉確認するだけでなく、案件の発注・検収・請求の節目で不足を検知します。

差替えでは旧版を消さず、新旧の受領日時、差替え理由、確認者、支払への影響を残します。取引先から訂正データが届いた場合、保存状態だけでなく見積・請求・会計の状態も更新します。

証憑ID取引先文書種別原データ案件取引状態保存状態
ER-01登録済み見積メール添付対応済み発注済み保存・照合済み
ER-02登録済み請求チャット添付対応済み支払前差替え確認中
ER-03確認中領収スマートフォン受領案件不明未照合担当確認中

料金は初期費用30,000円(税込)・月2,980円/名(税込・6名以降、1〜5名は4,980円/名・税込)です。料金・機能の詳細や無料での製品体験は、お問い合わせからご案内しています。

電子取引保存で避けたい運用

fig5:チャットへの放置とスクリーンショットだけの保存を防ぐ分断対照図
fig5:チャットへの放置とスクリーンショットだけの保存を防ぐ分断対照図

証憑の分断は、チャネル上で見えることを保存と考えることと、画面の写しだけを原データと考えることから起きます。受領したデータと経路を保ち、案件へ移管します。

チャット上のファイルを案件外に残さない

チャットの保存期間、メンバー変更、アカウント停止によって、過去ファイルへアクセスできなくなることがあります。相手から電子的に受領した取引データは、チャット上で閲覧できるだけにせず、所定の保存先へ原データと受領情報を移管します。

移管後も、どのチャネルのどのやり取りから受け取ったかを追えるようにします。個人端末だけに残る場合は、業務データの移管と削除を社内規程に沿って実施します。

スクリーンショットだけを原データと決めない

スクリーンショットは画面上の事実を補助する場合がありますが、元のPDF、メール本文、ダウンロードデータ等があるなら、それらとの関係を確認します。見えている範囲だけでは添付全体、送信者、受領日時、差替えを追えないことがあります。

原データを保持し、必要に応じて受領画面の記録を補助証跡として結びます。保存方法が法定要件を満たすかは、国税庁の現行案内と顧問税理士へ確認します。

避けたい運用失われる情報改善する管理
チャットに置いたままアクセス・案件対応原データと経路を案件へ移管
印刷だけで完了電子授受したデータ電子取引の保存要件を確認
画面の写しだけ保存添付全体・差替え関係元データと補助記録を接続

電子取引データ保存のよくある質問

Q. LINEで届いた請求書PDFも対象ですか

電子的に授受した取引データとして、原データと受領経路を保持し、現行の保存要件を国税庁の案内で確認します。

Q. 印刷して紙で保存すれば十分ですか

本記事では十分とは断定しません。電子取引データの保存義務を前提に国税庁の現行案内を確認します。

Q. 保存期間や検索項目は何ですか

電子帳簿保存法7条は電子取引の取引情報に係る電磁的記録の保存を定めています(同7条、2026-08-06確認)。保存期間や検索要件の具体値は本記事では示さず、国税庁の現行案内と顧問税理士へ確認します。

Q. 案件IDを付けることは法定要件ですか

案件IDは社内運用上の整理方法であり、法定様式とは表現しません。法定要件は国税庁の現行案内で別に確認します。

まとめ|受領チャネルを案件証憑へ集約する

電子帳簿保存法へのイベント会社対応では、メール、チャット、スマートフォン等で授受した取引データを、原データのまま受領経路・取引先・案件へ結び付けます。電子取引、紙スキャン、自社作成を区分し、未回収・重複・差替えを状態で追うことが重要です。

イベントHUBで原データ、受領日、見積・発注・請求・支払状態を案件へ結べば、複数現場の証憑を探しやすくなります。イベント案件台帳の作り方と合わせ、法定要件の確認と案件整理を両立しましょう。

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