イベントの救護体制|役割・連絡・救急隊引継ぎの作り方
お役立ち情報

イベントの救護体制|役割・連絡・救急隊引継ぎの作り方

2026年9月22日19分で読める

イベント会場で傷病者が出たときに備え、第一発見者、119番通報、AED搬送、周囲整理、救急隊誘導、記録の役割を開場前に決めて共有し、発生時に迷わず初動へ移れる状態にします。

イベントの救護体制は、傷病者発生時に必要な連絡・搬送支援・現場整理・記録の担当と代替担当を事前に決めた運営体制です

傷病者が出てから担当者や救急車入口を探すと、通報や引継ぎが遅れます。会場のAED位置、救急車が入れる入口、現場までの誘導経路、会場・主催者・消防等との連絡を開場前に確認します。

この記事で示す役割は運営上の整理であり、一律の法定配置人数や医療行為を定めるものではありません。診断・治療や心肺蘇生、AEDの操作方法は扱わず、緊急通報先や医療職、会場担当の案内に従う体制へつなぎます。

イベントの救護体制で決める役割

fig1:傷病者発生時の主担当・代替担当を整理する早見表
fig1:傷病者発生時の主担当・代替担当を整理する早見表

環境省「熱中症環境保健マニュアル」3-4「夏季イベントにおける熱中症対策」(2026-08-30確認)は、責任者を決め、傷病者発生時のマニュアルを作成し、スタッフ・施設管理者、必要に応じ消防・警察等と共有する重要性を説明しています。

傷病者発生時に同時に動く6つの役割を決める

運用上は、第一発見者、119番通報、AED搬送、周囲整理、救急隊誘導、時刻記録の六役に分けると、同時に必要な動きを確認しやすくなります。これは全国一律の法定六役ではなく、会場の規模・内容・設備・人員に合わせて兼務や追加を検討する役割例です。

第一発見者は傷病者の場所と確認できる状態を伝え、担当者探しで緊急連絡を遅らせません。通報担当は会場住所と発生場所をそろえ、AED搬送担当は事前に確認した位置から機器を運びます。周囲整理は傷病者の安全とプライバシーを守り、救急隊誘導は入口から現場までの経路を確保します。

役割名は短くても、開始条件と完了条件を決めます。たとえば誘導担当は救急隊が入口へ着く前に配置され、現場まで案内して引継ぎが済むまでを担当します。周囲整理担当は救護区域を確保するとともに、一般動線の迂回と解除を会場責任者へ確認します。役割の境界を明らかにすると、全員が同じ作業へ集まることを防げます。

記録担当は、発生、通報、AED到着、救急隊到着、引継ぎなどの時刻と確認した事実を残します。救護を妨げてまで記録せず、診断名や原因を推測しません。各役割には代替担当を置き、主担当自身が傷病者になる、不在になる、別対応中になる場合へ備えます。

主担当・代替担当・引継ぎ先を早見表で整理する

役割主担当代替担当開始条件必要情報・設備引継ぎ先記録項目
第一発見・初動連絡各区域スタッフ近接区域スタッフ傷病者を発見した時場所表現、連絡機器現場責任者・通報担当発見時刻、場所、確認事実
119番通報救護連絡担当運営責任者緊急性に応じ通報が必要な時会場住所、発生場所、連絡先通信指令員・救急隊通報時刻、伝達事項、案内
AED搬送機材搬送担当会場スタッフAEDを求められた時設置場所、最短経路救護を行う担当出発・到着時刻、機器
周囲整理誘導・警備担当近接スタッフ救護区域の確保が必要な時区画手段、迂回動線現場・会場責任者区域、開始・解除時刻
救急隊誘導入口担当搬入口担当救急隊到着予定を受けた時救急車入口、会場内経路救急隊到着・現場案内時刻
時刻・対応記録記録担当制作責任者初動開始時時計、記録様式主催者・後続担当確認事実、連絡、引継ぎ

会場によっては救護室、医療チーム、警備本部が設けられますが、すべてのイベントに一律必須とは断定しません。規模、来場者、開催内容、季節、会場条件を示し、施設管理者、消防等の関係機関、必要に応じ医療の専門家へ相談します。

開場前に救護体制を整える5つの手順

fig2:会場確認から役割共有・記録準備までの五つの手順
fig2:会場確認から役割共有・記録準備までの五つの手順

会場確認、担当決定、連絡フロー作成、開場前共有、記録・引継ぎ準備の五つを順に行います。会場や配置が変わったら、経路と担当を更新して再確認します。

ステップ1|AED位置・救急車入口・誘導経路を確認する

現地でAEDの位置、施設職員への連絡方法、救急車が使用する入口、車両の進入経路、入口から各区域までの誘導経路を確認します。AEDの利用可能時間、鍵や入館制限、施設側の搬送担当、点検状態は会場管理者へ尋ねます。

フロア、客席、ステージ裏、屋外区域ごとに場所を伝える呼称と目印を決めます。通路、階段、エレベーター、扉、待機列、搬入車両が誘導を妨げないかを確認します。会場図へ経路を示しても、工事やレイアウト変更があれば当日に歩いて再確認します。

救急車入口は通常の来場者入口や搬入口と異なることがあります。門や扉の解錠、警備室への連絡、車止め、エレベーターの利用について施設担当へ確認します。屋外会場では住所だけで位置が伝わりにくいため、入口名や目印、誘導員の待機場所をそろえます。通信が届きにくい区域には代替連絡方法を用意します。

ステップ2・3|主担当・代替担当と連絡フローを決める

各役割の主担当と代替担当を、持ち場・無線・移動時間を考えて配置します。一人へ複数の同時役割を集中させず、担当が現場を離れたときの交代を決めます。通報担当を探して連絡を遅らせる状況では、発見者や近くのスタッフが必要な緊急連絡を進める原則も共有します。

連絡フローには、発見者から現場責任者、通報、会場管理者、主催者、各誘導担当への経路を示します。大規模会場では窓口を集約しつつ、集約が通報遅延を生まない設計にします。イベント当日運営マニュアルの作り方へ通常連絡と緊急連絡を分けて載せます。

ステップ4・5|関係者へ共有し、記録様式を確認する

開場前に、会場住所、区域名、AED位置、救急車入口、誘導経路、主担当・代替担当、無線呼称を実地で確認します。短い想定訓練で、傷病者の位置をどの言葉で伝え、誰が通報し、誰が入口へ向かうかを試します。

想定訓練では、主担当が不在の状況や、複数の連絡が同時に入る状況も確認します。担当交代後のスタッフが配置表を見られるか、会場側の窓口と連絡が通じるか、案内放送やイベント進行を誰が調整するかを試します。訓練で見つかった経路・連絡先の誤りは、開場前に全員の資料へ反映します。

記録様式には、発生時刻・場所、確認した状態、連絡、到着、引継ぎ、対応者を置きます。氏名・連絡先等は対応に必要な範囲で扱い、診療記録の代わりにしません。スタッフ事故の場合はイベント現場の事故と労災へ、熱中症固有の予防・報告はイベントの熱中症対策へつなぎます。

救護の配置・連絡・記録を案件管理へ残す方法

fig3:救護体制の配置・経路・時刻をつなぐ対応表
fig3:救護体制の配置・経路・時刻をつなぐ対応表

案件管理では、AED位置・救急車入口・誘導経路を会場情報へ、主担当・代替担当をスタッフ配置へ、連絡時刻と対応状況を案件記録へ対応させます。来場者情報や診療内容を広く共有する用途には使いません。

会場条件とスタッフ配置を対応させる

時点役割担当場所・経路連絡先時刻引継ぎ内容完了確認
開場前設備・経路・担当の確認運営・会場責任者AED、入口、区域別経路会場・緊急連絡確認時刻変更点を全担当へ共有主担当・代替担当が確認
傷病者発生時通報・搬送支援・周囲整理各役割担当発生場所と救急導線119・会場・主催者発見・通報・対応時刻状態として確認した事実次の担当へ口頭復唱
救急隊引継ぎ時現場案内と対応引継ぎ誘導・記録担当入口から発生場所救急隊・会場担当到着・引継ぎ時刻行った対応と変化引継ぎ先を記録
終了後記録集約と改善制作・主催者担当案件記録関係機関・後続担当最終確認時刻未完了事項と次の担当閲覧範囲と期限を確認

イベントHUBでは、会場条件、スタッフ配置、緊急連絡、対応状況を案件単位で関連付けられます。救護の必要性、医療判断、AED操作、診療記録を自動処理するものではなく、開場前の役割確認と発生時の進捗共有に限定します。

必要最小限の対応事実と引継ぎ状況を記録する

記録は、発生場所、確認した状況、通報・到着・引継ぎの時刻、行った対応、対応者、次の引継ぎ先に絞ります。写真や映像を安易に集めず、傷病者のプライバシーを守ります。情報の共有先と保管期限は主催者のルールで確認します。

イベントを続けるか中止するかは、傷病者対応とは別に主催者・会場の判断経路へつなぎます。イベント中止基準を参照し、救急活動への影響、現場の危険、運営体制を確認します。終了後は連絡遅延や経路の障害を振り返り、会場情報と配置を更新します。

料金は初期費用100,000円(税込)・月2,980円/名(税込・6名以降、1〜5名は4,980円/名・税込)です。料金・機能の詳細は、お問い合わせからご案内しています。

イベントの救護体制のよくある質問

fig4:イベント救護の担当・通報・記録で迷いやすい確認
fig4:イベント救護の担当・通報・記録で迷いやすい確認

小規模イベントでも救護担当を決める必要がありますか?

規模にかかわらず、傷病者発生時の連絡先と役割は確認します。救護所や医療従事者の配置は、規模・内容・会場条件に応じて施設管理者や関係機関へ相談します。

119番通報は誰が担当すべきですか?

主担当と代替担当を事前に決めます。緊急時は担当者探しで通報を遅らせず、通報先の指示に従って必要な情報を伝えます。

傷病者発生時には何を記録しますか?

発生時刻・場所、確認した状況、連絡・到着・引継ぎの時刻、対応者を必要最小限で記録し、診断を推測して書きません。

まとめ|役割と代替担当を開場前に決める

fig5:救護の担当・経路・連絡を開場前にそろえる要点
fig5:救護の担当・経路・連絡を開場前にそろえる要点

救護体制で押さえる要点

第一発見、通報、AED搬送、周囲整理、救急隊誘導、記録の主担当と代替担当を決めます。六役を一律の法定基準とせず、会場・規模・内容に応じて関係機関へ確認します。

会場・配置・記録へ反映する次の一手

AED位置、救急車入口、誘導経路、連絡フロー、担当を開場前に実地確認します。発生時は救護を優先し、必要最小限の時刻・事実・引継ぎを記録して、終了後の改善へつなげてください。

導入のご相談を承ります

案件管理・見積からスタッフ・機材手配、請求・粗利管理までこれ1つで。月額2,980円〜/名(6名以上・税込)。

関連記事